昨日、父が入院しました。
そして、今日、手術となりました。
父は84歳。
病名は、膀胱癌です。
内視鏡ての手術です。14時50分に病室から手術室へと向かい、終わったとの事で、担当医の説明を聞きに行ったのが、17時頃でした。
担当医の話では、切除したのは3箇所の腫瘍。ただ、他にも何ヵ所か、怪しい物が有るとの事で、今回切除した腫瘍の検査結果が分かり次第、治療方法を決める事になりました。
父が入院した部屋は個室。父の希望でした。
私が入院した時は、4人部屋で、結構快適な入院生活だったので、同じ部屋を勧めたのですが、
「イヤホンでは、テレビの音がよく聞こえないから、個室で、音を出してテレビを見たい」
との事でした。
父は、補聴器を使っているのですが、それでもあまり聞こえていない状態です。会話をするのも、結構大変で…病院のスタッフの方々には、さぞや迷惑をかけている事と思います。
それと、「いびき」でしょうか。
以前よりは、改善されてきたのですが、父の「いびき」は、突然「パタッ」と、止まるのです。その後苦しそうに、また「いびき」をかくのです。それを聞き慣れていない人は、皆
「呼吸が止まった!?」
と驚くので、父は、友人達と旅行に行く時も、必ず一人部屋にしていた様です。
でも、まあ、そんな事が無くても、個室は正解なのかも知れません。高齢者なりの面倒くささや、周りの方々に迷惑をかける事も有るかもしれませんものね。
私が、入院していた時に、こんな事がありました。
同室になったご婦人の話
私の向かいのベッドに、ご高齢のご婦人がいらっしゃいました。
軽い認知が入っている感じで、今現在の話は、何回聞いても覚えられない様で、看護師さんに、何度も、同じ事を聞いていました。でも、20代頃の話は、楽しそうに、当時の事を思い出しながら、話をされていました。
そのご婦人は、頻繁にナースコールをしていました。
「テレビの番組表はないの?」
「テレビのチャンネルが変わらないの」
と…。
「此処はホテルじゃないのに…」
と、思いながら、話を聞いていました。
私は手術直後で、紙おむつ状態だった時、私が、おむつ交換を頼む為に看護師を呼ぶと、そのご婦人は
「私もお願い」
と、言うのです。それに対して看護師は彼女に、
「トイレに行くように、言われていますよね」
と、言うのですが、
「私は、まだ、歩けないの」
と、言うのです。
そのやり取りは、私の紙おむつが取れるまで、続いていました。
医師回診の時も、そのご婦人は、
「先生、ここが痛いの…」
などと言い、彼女の診察が終わり、次の患者を診ようとすると、
「先生!」
と、呼び止め、話を始めるのです。回診は、毎回こんな感じでした。
また、そのご婦人の隣のベッドに、幼な子2人を連れて、毎日面会に来られている方がいました。子ども達は、
「ママ!」
「パパ!」
と、呼んでいました。
入院している母親の所に、ご主人が子ども達を連れてきていたのです。上のお子さんが小学1年で、下のお子さんが幼稚園年中たったと思います。その様子を見ていて私は、
「どんなにか辛い思いで、後ろ髪を引かれる思いで、彼女は入院に至ったのだろう…」
と、思っていました。が、ご婦人は、
「病院に子どもを連れて来るなんて、非常識よね」
「子どもって、うるさいわよね。迷惑よね」
と、彼女達に聞こえる様に言うのです。私は、
「まだ小さいのですから…お母さんに甘えたいのでしょうし…」
と言っても、そのご婦人は…。
その後、ご婦人といろいろ話をしていて、わかった事ですが、そのご婦人は、息子さんと二人暮らし。息子さんは、結婚して間もなく、お嫁さんを癌で亡くしたのだとか…なので、お孫さんもいなとの事でした。それ故、その2児のママさんが、羨ましかったのだと思いました。
それからは、私は、ご婦人の話し相手になりました。
私のベッドは窓際だったので、私のベッドに彼女を呼んで、窓からの景色を見ながら…また、朝と夕方の血圧測定をしに、ステーションに行く時には、彼女と一緒に、フロアーを散歩しながら…。
「血圧を計りましょう」
と言うと、ご婦人は
「私はいいのよ。看護師さんがしてくれるから」
と言うので、
「本当は、ご自身でする事なのですよ。」
と、測定の仕方を教え、部屋に戻って体温を計って、それを記入して、看護師さんの回診の時に渡す…それが、私の日課となったある日、ある看護師さんから
「ぷりもかさん、いつもありがとうね」
と、言われました。私は、
「私の職場は、特別養護老人ホームですから。事務職ですが、高齢者との関わりはありますから」
と、答えました。
その職場も、2月7日付けで、退職となりました。
今回のアイキャッチ画像 愛犬モカ
この写真は、モカが生後6か月の頃、実家に行った時に、外出から帰って来た母に
「おばあちゃん、おかえりなさい!」
と、喜んで、お出迎えした時に写したものです。
目が見えていた時は、家族が帰って来ると、
「おかえりなさい!」
と、玄関まで、出迎えに来てくれていました。
今では、私のベッドの上にいて(実家にいる時は、モカの特等席のソファーの上で)、尻尾を元気よくパタパタさせて、私達が
「モカ、ただいま!」
と、挨拶されるのを待っています。
挨拶に行かないと、拗ねるのです。その様子もまた可愛くて!
Prettyもか
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