アセトンの危険性

           EPISODE 77

先日、実家のベランダから雨漏りがするとの事で、工事が入りました。

2日間に渡り行われました。

2日目の最終日に、両親から、工事中の留守番を頼まれ、行ってきました。

実家には、両親と弟が住んでいますが、朝仕事に出掛け、お昼には一度帰宅しますが、休憩が終わると、また仕事に出掛けます(自営業で3人一緒)。

私が実家に居る時くらいは、何か昼食の支度をしようと思い、前日に母と買い物に行き、「ポトフ」を作って待っていました。

料理中は気にならなかったのですが、朝、実家に入った時、

「ん?なんの匂い?シンナー?それともベンジンかな?」

と言う感じの臭いがリビング中に広がっていました。が、ダイニングや茶の間には臭いは感じられませんでした。

12時になり、工事業者の方は昼休憩に入り、両親と弟が帰宅しました。

昼食は、何事も無く、済ませたのです。

13時になり、両親達は仕事に戻り、工事も再開されました。

私が、リビングでテレビを見ていたら、朝とは違う臭いが漂ってきました。

左目に違和感と、口の中が変な感じで…コーヒーを飲んでいたのですが、味もなんか…。

「窓を開けたい!」

と思ったのですが、エアコンをつけていましたので、窓を開けるわけにもいきません。

私はダイニングへ、移動しました。

その時は、ほんのりと暖かく感じていましたが、段々と寒くなってきて、臭いも強くなってきました。

口の中の違和感、目の痛みと頭痛。そのうちに、喉の奧と鼻の奧に痛みがでてきました。

「作業は15時に終わる」

そう聞いていたので、

それまでの我慢…

そう思っていましたか、とうとう臭いに耐えられなくなり、ダイニングの換気扇を回し、窓を開けました。

その時、15時半になっていました。

が、その後も臭いは酷くなり、身体も怠くなってきて、隣の部屋(茶の間)の窓も開けた時は、16時になっていました。

16時…そろそろ母が帰って来る時間です。

ところが、20分を過ぎても、母は帰ってきません。

母が帰り次第、帰宅しようと思っていたので、母の携帯を鳴らしましたが、母は出ません。

この頃には、私の身体も限界に来ていて、身体が怠いだけでは無く、立っても足に力が入らない状態で、

「転ばない様に」

と、注意をしていました。

16時半になり、工事業者から

「終わりました」

と言われました。

私は

「この臭いは何ですか?」

と、尋ねたところ

「塗料が乾く時にガスが出るのですが、その臭いです」

との答え。私は成分を聞きたかったのですが、私の聞き方が悪かったのでしょうね。

朝、実家に来た時、庭に「アセトン」と書かれた缶かあったのです。

「アセトン?何か聞いたことがある様な…何だっけ?」

と、思ったものの、その時に確認しなかったのは、今にして思えば、私の手落ちでもあります。

業者の方に

「この臭いは、身体に悪いものでは無いですか?」

と尋ねたところ

「少しなら大丈夫です。私は慣れているので…」

と言い、帰っていきました。

「少しなら…?」

少しって、どの程度なのでしょうね。

力の入らない足で、転ばない様に気をつけながら、1階にある窓という窓を開け、外に止めてある車の中へと避難しました。

その時でも、未だ、両親と連絡がつかず困っていたその時、やっと父が帰宅しました。

父には簡単に状況を説明して、私は帰途につきました。

家に着いたのは17時半でした。

簡単に夕飯を済ませ、ベッドに横になりました。

その時の私の状態は、頭痛、目の痛み、喉の奧と鼻の奧にも痛みが有り、布団に入っていても寒気がしていました。

その痛みは、0時を過ぎても続いていました。

翌朝、目が覚めた時には、痛みは無くなっていましたが、なんとなく倦怠感がありました。

ネットで「アセトン」を検索したら、

アセトンの危険性

という項目が出てきました。

読んで見たところ、私の身体に出た症状そのものでした。

何故、工事業者は工事を行う前に、

「換気を良くしていてください」

と言う一言を言ってくれなかったのでしょう。それを聞いていれば、暖房は付けず、窓を開放して、防寒着を着ていましたのに。

弟から

「昨夜は一晩中、2階の窓を開けて寝たけど、未だ臭いが残っている」

との事でした。

あり得ませんよね…。

Prettyもか

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